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 2007/09/29

古木潤す天上の花雫

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夜も明けぬうちに始発の電車に乗って訪れた私を、満開の彼岸花が出迎えてくれた。彼岸花には「天上の花」という別名がある。晩から降り注ぐ小雨の雫が天上の楽園にみずみずしさをもたらす。楽園に点在する木の中でも、木肌を苔で装う一本の瀟洒な古木が目に止まった。その苔にも雫が落ち、木肌を鮮やかな緑色に染め上げる。天上の花との色の対比の美しさに私はひたすら感嘆。シャッターを押す指にも力がこもった。

埼玉県日高市の巾着田にて。