湿原の水面に投影された空の美しさに足を止めた。海の向こうには利尻富士が優しいシルエットとなって浮かび上がる。じっと見ていると、風で湿原の草がなびく中、草の中に混じって全く動かぬモノがあるがあることに気付いた。アオサギが夕餉の魚を捕ろうと静かにチャンスをうかがっていた。アオサギの邪魔をしないよう静かに三脚を構える。太陽が刻一刻と水平線に近づいていく。シャッタースピードがどんどん遅くなる。サロベツは静寂の夜に向かっていた。
北海道稚内市(サロベツ原野)にて。